GARGERY対談 中編「酒屋さんで買えない理由」

プレミアムビール「GARGERY」代表、佐々木さんとの対談中編。
話題はGARGERYのブランド戦略に及びます。前編はこちら

GARGERYの美味しさを伝えてくれる伝道師

GARGERYの商品は、現在で4種類ありますよね。樽詰2種類に、瓶(ビン)詰2種類。瓶詰のGARGERY23が登場するまで、長く樽詰ビールだけを作って来られたわけですが、当初はどのような考えで事業展開をされていたのですか?

ビールメーカーとしては、やはり数を売りたい。そこで、規模が大きいダイニングバーやレストランを中心に営業していました。GARGERYのプレミアム感も相まって、それこそ『東京カレンダー』や『男の隠れ家』に掲載されるお店のような。

しかし、この方針はすぐに軌道修正することになりました。GARGERYは、お店のメニューに載っているだけでは売れない商品だったのです。単純に、大手メーカーのビールよりも価格が高いですし、逆に知名度は限りなく低かったので・・・。だから、お店の従業員さんが積極的に薦めてくださらないと売れないんです。大箱のお店は、スタッフの多くがアルバイトさんで構成されているのが普通です。一方、小さなお店は、GARGERYを高く評価してくださる方、つまりオーナーさんが直接、お客様と会話されます。その差は歴然でした。

■ GARGERY 商品ラインナップ

提供方法 タイプ 発売 特徴
GARGERY STOUT
スタウト
スタウト(黒) 2002 赤ワインやエスプレッソを思わせる、確かな苦みと酸味。ロシアの女帝に愛されたビール。
GARGERY ESTELLA
エステラ
エール 2004 冷やしてよし、常温でよし。温度によって、多様な顔を見せてくれます。2000年以上の歴史を持つ、伝統的なビール。
GARGERY23 Wheat ヴァイツェン
瓶内熟成
2009 フルーティーかつ爽やかな苦み。独特のフェノール香。
GARGERY23 BLACK スタウト(黒)
瓶内熟成
2010 フルボディ。どっしりとした濃厚な味わいに、香ばしいリッチな余韻。

瓶内熟成タイプ「GARGERY23」の誕生秘話

2009年に登場した、GARGERY23。瓶売りになったことで、BAR NASHのような小さいショットバーでも仕入れやすくなりました。

もともと樽での販売にこだわっていた理由は品質の問題でした。ビールは醸造タンクから出した直後が一番おいしい。時間が経てば経つほど、酸化によって品質は落ちてしまいます。GARGERYスタウトやエステラをただ缶や瓶に詰めて売るのでは、大手ビールメーカーに技術面で歯が立ちませんし、最初に樽を選んだ我々の姿勢を否定することになってしまいます。当然、輸入ビールと同じ轍を踏んでしまいます。

ただ、飲食店様にとっては複数の樽詰ビールを簡単に導入できないといった難しさもありました。ならば壜内で熟成させればいいじゃないかということで、瓶内熟成タイプを開発したという経緯です。GARGERY23の賞味期限表示は一応3年間ですが、これは弊社で管理していた最も古い商品サンプルが3年経過ものだったからという理由です。適切な管理状態にあれば、より長期間の保存が可能かもしれません。時間とともに味わいは変化していきますが、瓶の中で酵母が生きていますので、劣化というよりは熟成が進むと考えています。

GARGERY、酒屋さんでは買えません

GARGERYを家庭でも楽しみたいというお客様の声も多いです。樽詰ビールと違って、GARGERY23は酒屋さんで販売しても良さそうですが…。

小売りをしない最大の理由は品質管理面。小売りをするということは、酒販店さん、さらにご家庭に商品の保存管理を委ねることになります。いくら瓶内熟成で品質劣化が少ないといっても、適切な管理は必要です。

我々はGARGERYの品質に最後まで責任を持ちたい。私が直にお話をさせていただいた、信頼すべき飲食店さんでしか味わえない特別なビール。極上のビールを、最高の管理の下、非日常的な空間で味わってほしい。これがGARGERYの真価であり、我々のプライドでもあります。

後編「美味しさの秘密、飽くなき鮮度へのこだわり」へ続く…

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